昨今のピストバイクの流行により、警察によるブレーキ無しのいわゆる「ピストバイク」の自転車に対する取締りが厳しくなっているはご存知だと思います。
最近でも自転車好きの芸人の方が怒られてましたね。
当店でも「ピストバイク」と名の付く自転車や後輪コースターブレーキの「ビーチクルーザー」が、問題になってる「違反車両」と混同して
「これって乗ったらアカンのやろ？なんかテレビでよく見かける芸人が捕まってたやん」
というお声をちらほら聞きますのでこれらについてご説明いたします。
少々、長くなりますし画像などが無いので見てても面白くないかもしれませんが大事なことですのでご了承ください。
問題になってるピストバイクの違反ポイントは簡単に説明すると単純に「後輪（左の）ブレーキが付いて無い」と言うのと「固定ギア」だからです。
まずピストバイクとは競輪で使われる自転車（トラックバイク）のことです。そして固定ギアとは、
前に漕げば前に、後に漕げば後に進みますので、走行中に足を止める事は出来ません。これは子供が乗る「三輪車」のような構造で普通の自転車のようにギアが空回りしないのでギアが回転している間はペダルも回り続けます。
ちなみに、競輪選手はゴールした後にこの自転車を止める方法は、もう１周ぐらいコースを走ってスピードを落としながら自転車をストップさせたりします。ですが、固定ギアのピストバイクをブレーキ無しの状態で乗っている街中の人のストップさせる方法は、強引にペダルの動きを止めて車体を制止させるわけです。
これでは即座に車体を止め、危険を回避することは間違いなくできません。
そしてビーチクルーザーとは後輪コースターブレーキは搭載している自転車で、後輪コースターブレーキはJIS規格にも通っている（ようするに「これはちゃんと止まるブレーキですよ」と認められているということです）制動装置です。
これはペダルをある一定の角度以上逆回転させると車輪の中心（ハブ）の中で車輪を締め付けて制動させるシステムで、ようするに
足でブレーキをかけます。コースターブレーキはギアが固定ではありませんので空回りします。
普通のブレーキで慣れている方が初めてコースターブレーキ車に乗る際は、その使い方に少し戸惑うかと思いますが慣れればコースターブレーキが
ちゃんと止まるブレーキシステムだと言うことがわかると思います。
では、何故この全く異なる「ピストバイク」とコースターブレーキ搭載の「ビーチクルーザー」が混同されるかと言うと
それはどちらも「後輪ブレーキのレバーがハンドルに付いていない」からです。（私だけの見解ですが・・・）
一般の自転車に使われるブレーキは「ハンドブレーキ」と言いハンドルにつけられたレバーを手で握りブレーキをかけますがコースターブレーキの場合、足を使って後輪ブレーキをかけるためハンドルに後輪（左の）ブレーキレバーがありません。
そして、問題のピストバイクは後輪にブレーキを付けていないのでこちらもハンドルに後輪（左の）ブレーキレバーがありません。
自転車に詳しく無い人がこの２台を見れば「どちらも左のブレーキがついてない」と思われますが、コースターブレーキの説明でも書いたとおりJIS規格に通った制動装置として認可されたブレーキですので、前輪はハンドブレーキで後輪はコースターブレーキのビーチクルーザーは違反車両ではありませんよ。
日本の道路交通法では、自転車は前後制動装置をつける事が義務付けられており制動装置とは時速１０kmで走行中３m以内に止まれるもの。
とされていますので、これに違反した場合は「整備不良車」となります。
今回、芸人さんが捕まった時に乗っていたのは「固定ギアの車両に前輪ブレーキは付けていたが後輪ブレーキを付けていない」と言うものでした。
固定ギアのピストバイクの後輪を強引に止めてブレーキがわりにしたとしても制動装置として認められないので「後輪ブレーキを搭載していない車両」
とみなされ整備不良になるわけです。
この似たような「見た目」が大きな誤解を生んでいるんだと思います。
だから、警察官のなかにはコースターブレーキをぱっと見で判断できない方も多いと思います。
ちゃんと判断できずに止められる事はあるかもしれませんが説明すれば問題ありませんよ（＾ｕ＾）
既にビーチクルーザーに乗られていて「この自転車は大丈夫なのか？」または、これからビーチクルーザーを買おうか検討していて「この自転車ブレーキついてないけど捕まらないの？」とお悩みの方！！
全く問題ありませんので、サイクルパークトミーの安全・安心な自転車で楽しい自転車ライフを送ってください♪そして警察官の方の前をドヤ顔で通ってください(笑)
あ、ちなみに当店でもピストバイクを扱っていますが、ちゃんと前後ブレーキが付いておりフリーギア搭載なのでご安心を（●＾o＾●）
