浜寺石津町の自転車屋さん サイクルパークトミーです。
36H→32Hに。
御客様より依頼を受けまして、
以前からお預かりしているホイールを組み上げます。
久しぶりに自転車のホイールを組む気がしますw
アレックスのリムにスターメーアーチャーのハブを組み合わせるのですが、
このハブ実は驚きの施しをしてあります・・・。
丸い物体がハブ芯の周りを囲んでいます。
それはまるでハブと言うにはあまりにも異形。
さながら南蛮より伝わりし「ガトリング銃」のよう。
この丸い物体・・・実は
ムラサキ色の小さいボルトなんです。アーレンキーで締めれます。
ではこのボルト、なぜこんな所にこんないっぱい付いているのか・・・。
このボルトで「何を」固定しているのか・・・。
これがなんと・・・
「32H変換アダプター」だからなんです!!!
って、冒頭に「36H→32H」ってタイトル書いてあるのでうすうす感じている方も居ますよね(ーー゛)
失礼しました。
このハブとリムを持ち込んで来られたお客様はウチの常連さんで、
「無いものは作る」と言う精神で生きておられます。
私自身もこちらのお客様に作っていただいたワンオフパーツが数点あります。
いつもありがとうございます。
作成に至った経緯は
なにやら、こちらのお客様は
どうしてもこのハブとこのリムで組みたい!と考えられたそうで、
パーツたちを目の前にして私とカスタム相談&談笑しながら
「どうにか組めない?」
から話は始まりました。
一時は
「合うパーツ買ってもええんやけどなぁ・・・。気にいる物も無いしなぁ・・・」
と言う話にもなりましたが
これといった解決策も無い時に
「いやぁ、これは無理ですよ。じゃぁ、いつもみたいに作ったらどうです?変換アダプター的なヤツ(笑)」
と私・・・。
そんなことを言ってしまった私が悪かったのか、数日後に持ち込まれたハブがこれでした。
ベースになるハブのスポーク穴に1個1個タップを立ててネジ山を作り、
32Hリムに合うように穴あけ加工等を施し、精巧に作り込まれた円盤状の板をその
タップを立てた穴にボルトで留めていきます。
文章で表すのはあまりにも簡単ですが、実物を見るとなんとも職人魂を感じずにはいられない逸品です。
あまりにも自然に取り付けられているので
画像だけでは伝わりにくいのが非常に残念です。
純正状態のハブなら外見はムラサキ色になるはずなのに、なぜかシルバーに!!
スポーツ車に組み込むはずなのに「電動自転車か!?」と見間違える不自然にデカくなったハブ!!
そして、その為に無意味に重くなること約1.5キロ!!男のロマン、ここにあり!!!
完成したらちょっとでいいので乗せてくださいね。